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赤松は黒松よりも古くから盆栽として育てられました。 一説によれば、武家においてその発達があり、出陣を前に心の平静を得ようと茶と共にたしなんだと言われます。 下克上・戦乱の時代に荒んだ心のより所を盆栽に求めるが故に武家において培養が盛んになり、それが次第に一般化したようです。 盆栽は心の余裕を培うことを目的として発生したという、盆栽の精心論です。 これは、盆栽趣味は老人のものという現在の一般の考えではありません。 盆栽の基礎として、中国より植物を鉢に植えて楽しむことが伝わっていたようです。 黒松が丈夫なため現在ではほとんどの盆栽が赤松より黒松になっています。 海岸部には黒松が多く、山間部には赤松が多い、また赤黒交雑種もあります。 赤松と黒松の違いは、 幹の肌色は赤松は赤みが強い。 松葉は、黒松の方が太く長い、赤松は細く短い。 枝振りは黒松が太く直線的であるが、赤松は細く繊細な感じがする。 正月の門松の正統は、 一方が黒松と隈笹と梅の枝、もう一方が赤松と隈笹と梅の枝です。 なお、松茸は赤松の根元に生えます。 松露は黒松の方に生えます。 |
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