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もみじと楓は雑木盆栽の中心。 紅葉はとても美しい。 春・夏・秋・冬の景色を表現してくれます。 春の芽出しもとても可愛い。 |
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カエデの石づき 石の準備、石付きに使う石は石上樹の場合と異なり、根が鉢土にまで仲びるので石質はあまり問いませんが、あまり軟質のものや、亀裂の多いものは寒さで割れることも多いため避けて下さい。 石の模様は盆石や水石で眺められるような細かい模様のものは、植物を付けると折角の模様が目立ちませんから、石の強さを強調出来る部分が一〜二ヵ所ある大模様の石を選び、この部分と根の張りを観賞出来るようにすれば良いでしょう。 石の底の部分は鉢内に入りますから、極端に不安定でなければどのようでも構いません。 しかし地際の部分が極端に細くなった石では、出来上った石付き盆栽は上部が大きく、力強い感じになるために観賞上不安定に見えます。 石は自然石が多く使われますが、熔岩の細粒を特殊加工で固めた人工石も利用出来ます。 この人工石は質が軟らかく釘やドライバー’で好みの形に加工出来ますので、石の整形を楽しむのも良いでしょう。 石付けの時期、石付けの時期は唐楓の普通の植替え時期、東京近辺では二月下旬から三月上旬、まだ芽の動き出さぬ頃が良いとされていますが、植物萎凋防止剤を葉面散布したり、葉刈りをすれば七月頃でも可能です。 植替えの適期はそれぞれの地方によって、幾らか早晩がある上に、その年の気候によっても早晩が出ますので、植物の生育状態によって決めるのが安全です。 芽の動き出す少し前から根は活動を始めていますから、鉢から抜いて根先が白くなっていたり、先端が透明になっていれば、植替えの適期と見て良いでしょう。 時期はおそくなるよりも、早い方が根の活力が旺盛で、しかも回復力も大きいものです。 石付け前の準備、二年前から根を伸ばして置いた取木苗は、他の植替えと同様に二日位前からかん水を控えて植土を乾かして置きます。 根土を全部落とすために、土が落ち易いように乾かしておくのです。 土が濡れていると根土が落ちにくく、また根をいためることも多くなります。 鉢鉢はそのままで観賞するのではありませんから、唐楓を付けた石が入る程度の、やや深目の鉢であれば形は問いません。 ただし、あまり大きすぎる鉢は乾きにくい利点はありますが、土が多く入ればそれだけ濯水された水が多く含まれるために地温の低下、土中酸素量が少なくなり、根の発育が悪くなり、極端な時は根腐れを起こすこともあります。 さらに鉢が大きいと根が広く張るので、観賞鉢に移す時に多くの根を切らねばならなくなります。 植土は、普通の唐用ですが、根の張りをよくするため、桐生砂や山砂を多目に混ぜた排水の良いものとします。 特に肥料分を含む必要はありません。 つけ土 植物を石につけ、根を保護するための土で、ケト土を湿らせて良く練ったものが良いのですが、入手出来ない場合は、黒土か赤土に水苔をこまかく切って混ぜたものを、粘りの出るように練った土でも結構です。 針金、石上樹を作る時のように石に穴をあけ、鉛を打ちこんで針金を止める必要はありませんが、植物が石に固定できるように針金で縛ります。 最も良いのは扱い易いナマシ鉄線です。 作業がし易いだけでなく、誘るのが早いために幹や根にくい込むことも少なく、根が張る頃にはさぴて切れてしまいます。 根を張るまでの期間、固定出来れば良いのです。 普通の亜鉛引の針金でも充分間にあいます。 |