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小まゆみはニシキギと似ていて野生種です。 ニシキギのようなヤバネがほとんど無くて、実は同じ用に秋に割れて中の赤い種が現れます。 紅葉は紫がかった派手な赤になります。 |
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今年もわが家の庭のあちこちにホトトギスが茂って花をつけた。 ホトトギスも種類が多いが、うちの庭で威張っているのは普通のホトトギスとヤマホトトギスの二種である。 普通のホトトギスは当地の山続きのこの庭に自生していたもので、ヤマホトトギスは最初知人からいただいたのが段々繁殖したのである。 夏の間に適当にぬき取らないと、狭い庭はたちまち占領されてしまう。 しかし秋になるといずれも薄紫の可愛い花をつける。 ホトトギスは葉も茎も短い毛に包まれて、互い違いに出る葉が一輪ずつ花を抱いているが、ヤマホトトギスの方は毛がなく、花が枝をうって沢山つくし、寂しくなった秋の庭に遅くまで咲き続ける。 十年ほど前に那須高原の渓谷から当地の庭に移したクサソテツが、これも年々ふえて、初夏になるとソテツに似た形に美しい薄緑の葉をひろげる。 クサソテツの芽立ちは、葉先を茶釜のような姿で内側にまるめている。 東北地方では別名コゴメ、コゴミと呼び、この芽立ちを春の山菜として食べる。 ごまびたしにしたり、酢味噌にしたり、くせがないので何にしてもいける。 名の通り葉が繁るようになると形がソテツに似るので、庭園に植えると新緑が冴えて美しい。 |
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ノキシノブもシダの一種である。 門の屋根を杉の皮で葺いたら、五、六年たつと杉の皮もすっかり腐りかけた。 やがて杉皮の間から草が芽を出したと思ったらノキシノブだった。 新しい杉皮ととり変えようと思ったが、青い苔とノキシノブの生えた門の屋根はなんとなくいいもので、数年そのままにしておいた。 しかし雨が裏までにじむようになったので遂にとり変えたが、ノキシノブの生えた杉の皮はそっとはがして庭の一隅に置いてある。 ノキシノブは別名ヤツメラン、マツフウラン、ヤツメグサと呼ばれている。 十センチほどの細い葉の裏に出来る茶色の胞子がヤツメウナギのように二列に並んで八つつくためにこの名がついたのだろう。 当地にはシダの種類が多い。 私の庭の中で一番大きいシダはオニヤブソテツだろう。 この植物は岩石が好きとみえて、家の裏の岩の崖下に生えている。 一見南方の植物みたいで株が大きく、葉も厚い。 一名オニシダともいう。 その他オトコシダ、イノデ、ヒメワラビなどいろいろと多い。 この中で冬も枯れずに青々と葉をひろげているのはオニヤブソテツとイノデである。 |